2020年代を代表する電波ソングの名盤。アルバム「あいあむなんばーわん!」(周防パトラ)のご紹介

あいあむなんばーわんレビューアイキャッチ

VTuber達の音楽界進出がすごすぎる。
こんにちは、雷奈(@raihatori)です。

先日から音楽アルバムレビューのシリーズ記事をスタートさせたのですが、最初は難しいかなと思いつつも実際に執筆してみると楽しいものです。

今回は、2020年(令和2年)にリリースされた、VTuber(バーチャルYouTuber)周防パトラ(すおう・ぱとら)さんのアルバム「あいあむなんばーわん!」をご紹介します。

Vtuberだからって侮るなかれ。「2020年代・電波ソングの名盤」として後世へ語り継ぐに相応しい仕上がりのアルバムなのです。

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シンガーソングライターとしての才能も持ち合わせるVTuber

周防パトラさんは2018年(平成30年)にデビューしたVTuber。「魔界出身の悪魔」というVTuberユニット「ハニーストラップ」のメンバーで、VTuber専門の芸能事務所「774.inc(ナナシインク)」に所属しています。

甘くキュートで、頭の中がとろけてしまいそうな「脳トロボイス」が特徴。歌手活動の他に、まるですぐそばでささやきかけているように聞こえる「ASMR」と呼ばれる立体音響ボイスを使った活動にも力を入れています。

自前で収録用スタジオを建設してしまうほどの本気(ガチ)っぷり。35年のローンを組んでいるそうで…((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

今や歌手として大活躍中のVTuberも多いのですが、周防さんは自ら作詞・作曲を手掛けるシンガーソングライター。DAW(デジタルオーディオワークステーション/音楽制作ソフト)も使いこなすほどの実力者です。

ゲームやアニメが展開されたメディアミックスプロジェクト「シスター・プリンセス」出身の「Vチューバー可憐」さんとも親交が深く、シスター・プリンセスVTuberプロジェクトにも楽曲提供をおこなう等、活動範囲を大きく広げています。

もう立派な「トラックメーカー」だよねぇ。

「あいあむなんばーわん!」全曲ミニレビュー

さぁ、「あいあむなんばーわん!」全10曲のミニレビューに参りましょう。「名盤」に相応しく珠玉の楽曲オンパレードとなっております。

  1. ハートサーモグラフィー
    随所に取り入れられている和風の音色が強いインパクトとなっている。Cメロでちょっとテンポがずれている箇所があるが、それが逆に良い。

  2. ラムネ色クレーター
    私の中で今後「夏ソング」として定番化しそうな一曲。メロとサビで歌い方の強弱がはっきり分かれているところに味わいがある。

  3. シュガーホリック
    本作の中での一番の「推し曲」。歌詞もメロディーも甘すぎちゃって堪んねぇっ!!ヘビロテしすぎて過剰摂取にならないように注意。

  4. ぶいちゅっばの歌
    「シンガーソングライター・周防パトラ」としての最初の楽曲。VTuber達の目には、私達人間の暮らす世界はどんな風に映っているのだろうか…。

  5. 一目惚れパラドックス
    一目惚れした時は戸惑ってしまいがち。ささやかな混乱の中で恋や愛に目覚めていく過程が描かれている。心の中がビッグバンだ!

  6. レインボーバルーン
    サビに入る直前、テンポが一瞬遅くなる演出が堪らない。聴き手のハートも虹色の風船になって飛んでいきそうなメルヘンソングだ。

  7. センチメンタルネットワーク
    無限に広がるインターネットの世界の片隅で「君もそうなの?」「君はどこなの?」と切なげに語りかけるのが地味に心に刺さる…。

  8. 内緒のモンスター
    私だけのものにしたい、奪ってしまいたい…そんな誰にも見せられない「モンスター」な気持ちがある。悲しかったり寂しい時は暴れちゃうよ。こんな私でも好きになってほしい…手懐けるのが大変だ!

  9. かにプのうた
    周防さんの大好物「かにかまプリン(プリンにかにかまぼこを乗せたもの)」への愛情を歌った楽曲。YouTubeで公開されている公式PVも中毒レベルMAX。

  10. あいあむなんばーわんパトラちゃん様
    「周防パトラ」というアイデンティティを象徴するフィナーレ曲。これからも自分の信じる道を突き進んでくれ。
    ( ゚∀゚)o彡パトラ!パトラ!

推し曲「シュガーホリック」についてもう少し語る

本作の推し曲「シュガーホリック」についてもう少しお話したいと思います。

シュガーホリック…すなわち「砂糖のように甘い中毒」。恋する乙女の甘い感情を見事に表現しきった楽曲です。

相手のことを考えすぎて、「糖分の過剰摂取」の如く頭の中が真っピンクになってしまう…。自分に置き換えて考えても胸がキュンキュンしちゃいます。

曲調もクセになるキャッチーなものなので、ヘビロテで聴きすぎていろいろな意味で「過剰摂取」にならないように注意が必要です…ね。

今後の作品も楽しみ!歴史に名を残す音楽家になるかも

今回はシンガーソングライターとしても活躍するVTuber・周防パトラさんのアルバム「あいあむなんばーわん!」のレビュー記事でした。

周防さんは2021年8月にニューシングル「イミグレーション」(Yunomiさん作詞・作曲)をデジタルリリースしています。こちらは周防さんとしては始めて、他の作家から提供を受けた楽曲となります。

今後は自ら作詞・作曲を手掛けた楽曲に加え、外部提供の楽曲も増えていくことでしょう。

それらを含めて、これからどんな楽曲を歌いこなしていくのか。また、シンガーソングライター・トラックメーカーとしてもどんな作品を聴かせてくれるのか。

歴史に名前を刻む音楽家となるかもしれない、周防さんの今後の活躍に期待が高まります。

ハニーストラップとしても楽曲を発表しているので、こちらの方も追いかけていきたいものですねぇ。

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